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相模原障がい者施設殺傷事件、その後の検証とこれから②

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2016年10月14日

 

おはようございます。

今日のテーマは「相模原障がい者施設殺傷事件、その後の検証とこれから②」でお送りします。昨日の続きですね。今日お越しになった方はぜひ①からお読みください。

【緊急措置入院の後の仕組みが弱い】

精神疾患により、自分もしくは他人を傷つけてしまう恐れがある場合にとられる措置ですから72時間の拘束で十分なのでしょうか?

当然、基本的人権との兼ね合いで議論は分かれてしまうでしょう。通常二人の精神科医の診断が必要なところを、運営上一人で済ませてしまう場合もあり、診断が正しいのかと言う観点もあり72時間以上は無理なのでしょう。

 

と、なると対象者が出た後ですよね。今回の厚生労働省の検討チームが出した中間報告で色んな事が分かってきました。

今回の容疑者の入院期間は2/19~3/2までと記されています。

あれ?72時間以上ですね。これは72時間ごとに市長が決定を下したのか、任意で病院に居たのか、もう一人精神科医に診断を下してもらい、緊急措置入院措置入院に切り替えたのか、わたしは掴んでいません。

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注目点はそこではなく、容疑者が退院した後にどこでどう暮らすのかが、行政に伝わっていなかった点です。病院の落ち度とも言えますが、危険と言う事で市長が判断を下しているわけですから、市長=行政なわけで市側も積極的に情報を取るべきでした。

 

実際の流れはこうです。病院の看護師が本人から「単身で暮らす」と聞き、看護記録にも書いています。が、主治医は家族の意向から「同居」と判断をしました。

う~ん。家族と主治医が今後の事を話した時に、「同居」が好ましいとの意思が一致してしまい、容疑者の意向とは別に会話が進んだのでしょう。これ理解は出来ます。

 

ただ、看護記録に本人の意向が書いてあるので、市への報告時に特記事項として書き添えといて欲しかったですね。単身生活の可能性が0ではない事を…

結局、市側には「家族と同居で東京都八王子市に移る」と言う、まったく間違った情報が流れています。

 

ちょっと、意地悪な捉え方で申し訳ないのですが、相模原市から見るとこれで八王子市の案件になったとの考えはなかったでしょうか?

強制的に入院させる判断をしたのは、相模原市ですね。なのに退院後のケアがおそまつ過ぎると感じますね。

 

結局この事が後に響きます。続きは明日書きます。

では今日はここまで。

by Osyobu~